官浪の文房具雑学~ローロデックス編~

1990年代のアメリカ映画にも登場する回転式の名刺ホルダー「ローロデックス」。スマホやパソコンが普及する前の1980年代に、ビジネスマンのデスクに置かれていたことを懐かしむ人も多いでしょうね。rolling(回転する)とindex(索引)を組み合わせた造語です。中心軸にセットされたカードホルダーに名刺を入れて、50音順やアルファベット順のインデックスをセットしておけば、ハンドルをくるくる回して目当ての名刺をすぐに見つけ出すことができるという卓上式の名刺ホルダーです。このローロデックスは、アメリカのニューウェルラバーメイド社が販売する名刺ホルダーです。1956年にデンマーク人技師 ヒルダウア・ニールセンによって発明されたようです。ニールセンは、ニューヨークの文具メーカーであるゼファ・アメリカンの主任技師であった。1958年に初めて販売されたローロデックスは、Wheeldex(ホイールデックス)と呼ばれる、以前のデザインの改良版でした。日本でローロデックスは、ぺんてるから販売されていましたが、現在取り扱いはありません。同じような回転式名刺ホルダーとしては、セキセイから「ターボデックス」という名前の商品が発売されました。また、近年ではキングジムから名刺ファイルで管理する手軽さと、デジタル管理の検索性を兼ね備えた机上型のデジタル名刺ホルダー「メックル」が発売されています。くるくる回して名刺を検索する姿は、人脈の象徴として、さまざまな映画にも登場しました。デジタル化が進む世の中ですが、是非とも残したい文房具のひとつです。

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