官浪の文房具雑学~キャンパスノート編~

19世紀末にヨーロッパから洋紙が輸入されるようになり、「大学ノート」と呼ばれる洋紙のノートが学生中心に使われるようになりました。1884年に東京帝国大学(現東京大学)近くの松屋という文房具店で、洋紙を使ったノートが日本で初めて製造・販売され「大学ノート」と呼ばれることになりました。戦後も大学ノートのような糸綴じが主流でしたが。1959年「無線綴じ(くるみ製本)」のノートが誕生し、その後改良が繰り返されて、1975年(昭和50年)コクヨから全国の学生向けに「キャンパスノート(初代)」が発売されました。1983年(昭和58年)には、表紙で罫内容が分かるようにA罫・B罫の英文字と新しいロゴも採用された「キャンパスノート(2代目)」を発売。1991年(平成3年)に、ビビッドな色使いで、縦にロゴを配置するというデザインにこだわった「キャンパスノート(3代目)」が発売されました。2000年(平成12年)に、ノートの低価格化が進む中、付加価値を付けたノートへ変遷し、最後まで使っても破れにくい新クロスの開発に成功した「キャンパスノート(4代目)」が完成しました。2011年(平成23年)には、背クロス・罫内容を一新することで線が引きやすく使いやすいノートとなった「キャンパスノート(5代目)」 が誕生し、現在もこの5代目キャンパスノートが販売され広く国民に愛されるノートとなっています。キャンパスノートの特長は、3つの部品(表紙、中紙、背クロス)と6つの価値(とじ方、サイズ、罫線、デザイン、材料品質、価格)にこだわり続け、進化し続けるノートです。その他、B5サイズのプリントをそのまま貼れる、ちょっと大きめの「プリント貼付用ノート」やドット罫で美しいノートが書ける「ドット入り罫線ノート」など、学生には嬉しいさまざまなキャンパスノートが開発され続けています。

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