官浪の文房具雑学~シュレッダー編~
情報化社会の中で、情報漏洩の危険が叫ばれています。企業ではもちろんのこと、家庭でもゴミの中から住所や電話番号、銀行口座などが漏洩し、犯罪に遭う危険性も高まっています。特に2005年から個人情報保護法の施工により、シュレッダーは一気に企業への普及が進みました。シュレッダーとは書類を切断破砕する道具のことを指しています。シュレッダーは文献によると1935年ドイツでパスタメーカーをもとにして製造されたという記述がありますが、日本では1960年に明光商会の創業者高木禮二氏が、うどんの製麺機を見て発案したということで知られています。しかし、うどんの麺と違って紙は繊維質で切りにくく、大量の紙を高速で破砕する機械を作ることは容易ではなかったようです。シュレッダーの裁断方法は大まかに分けてストレートカットとクロスカットの2種類があります。ストレートカットは単純に縦に切るだけもので、一行がそのままつながって裁断されるために、裁断屑から情報を読み取られる可能性も高い。そして屑がかさばるのでゴミの量も多くなるという短所もあります。一方のクロスカットは、直線的に裁断した後に斜めまたは横にカットするものです。細かく裁断でき秘密保持能力も高い。現在ではこのクロスカットが主流となっています。近年パソコンの普及とともに。データをCDやDVDに保存する機会も増えて、その不要になったメディアの処理が求めらますが、CDやDVDを破砕できる機能が付いたシュレッダーも登場し、家庭用の簡単なものにも備わっています。また家庭で数枚の書類を破砕するものとして、鉛筆削り器のような手回し式のシュレッダーや、ハサミを数枚合体したような「シュレッダーはさみ」もあります。家庭に送られてくる銀行の通知やダイレクトメールなどの破砕にはありがたい文具となっています。また破砕せずに個人情報部分をスタンプで覆うという「ケシポン」などは、逆転の発想の文房具といえますね。 ,serif