官浪の文房具雑学~ボールペン編~

私たちの生活での必需品とも言えるボールペン。誰でも5~6本は持っていますね。このボールペンの歴史は意外と浅く、誕生してからまだ60年余りです。1884年にアメリカ人のジョン・ラウドが発明していますが、インク漏れを防止できず実用にならなかった。1940年にハンガリー人のビーロー・ラースローによって世界初のボールペンが完成しました。1943年にこのボールペンを“birome”というブランド名で、アメリカで量産されたが、やはりインク漏れを完全には防止できず、安定した製品として市場に出たのは1950年代に入ってからだと言われています。日本では1945年にアメリカの進駐軍の影響によってボールペンが使われるようになりました。1949年にはオート社が日本で初めて「鉛筆型ボールペン」の開発に成功しています。1964年にはサインペンの先にボールペンチップを付けた「水性ボールペン」が誕生し、油性ボールペンよりも滑らかに書けるペンとして注目されました。1966年にはゼブラ社が透明軸のボールペン「クリスタルS-4100」を発表し、“見える見える”のCMで大ヒットとなりました。1982年サクラクレパス社が水性ボールペンのインクにゲル剤を添加した水性ゲルインクを開発し、各社が高性能ゲルインキボールペンの発売に着手し広く普及していきました。そして2006年三菱鉛筆から軽く滑らかな書き心地の油性ボールペン「ジェットストリーム」を発売し、低粘度インクブームを巻き起こしました。また、パイロット社からは摩擦熱で書いた文字を消すことができるボールペン「フリクション」を発売し、大ヒット文房具として話題を集めています。さて今後、更なる進化したどんなボールペンが誕生するのでしょう。

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