官浪の文房具雑学~封筒編~

書類を郵送や受け渡し、保存する時に用いる封筒は、ヨーロッパで16世紀から17世紀に使われ始めたらしいですが、一般的に普及しはじめたのは1840年イギリスの郵便制度改革によって重量0.5オンス(約13グラム)までの郵便料金が1ペニーと定められた頃からとされています。日本では中世以前から書簡を送る際、今でいう便箋にあたる文字を書いた紙を何も書いていない白い紙で包む習慣があったとされています。主に書類や手紙を送る場合に使用されますが、金融機関での現金封筒や給料袋、月謝袋など紙幣の受け渡しなどでも使われることがあります。封筒の形状としては、長さ寸法が幅寸法の倍数よりも長い長形封筒と短い角形封筒や、寸法の長い方に封入口がありカマス貼りの洋形封筒などがあります。現在最もよく使われるのは定形郵便で送れるA4の書類が三つ折りで入る長形3号と、B5の書類が四つ折で入る長形4号です。企業ではA4書類がそのまま入る角形2号が使われることも多いです。書式としては、和封筒の場合は表面右側から宛先の住所と氏名を記し、裏側の中央から左部に発信人の住所と氏名を記入するのが一般的とされていますが、近年は横書きも多く、またタックラベルを貼って郵送するケースも多くなりました。ダイレクトメールや業務用には、中身の印刷物に印字された宛先を封筒の宛先として利用できる窓付き封筒もあります。また、書類の保存用に繰り返し開閉できるようにフラップ部を留めるための玉紐がついた保存袋、厚みのある書類などを入れる用途で側面にマチの付いたマチ付き封筒もあります。最近では、CDやDVDなどを郵送する時に便利なエアークッション付き封筒もよく使用されています。手紙を送る場合に使う透けない二重封筒は、個人情報を守るのに重宝されています。封筒も事務作業には欠かせない大切な文房具ですね。

Pocket