官浪の文房具雑学~サクラクレパス創業100周年編~

「クレパス」「クーピー」などをはじめ、様々な商品で多くの皆様に親しまれてきたサクラクレパスが今年、創立100周年を迎えました。そこで、サクラクレパスの100年のあゆみを調べてみました。1910年から1920年代に起こった大正デモクラシーの波に乗り、自由画教育運動が高まり、クレヨンの需要が増えてきたことにより、日本でも製造を始める業者が現れて、国産化が進みました。そんな中、サクラクレパスの前身「日本クレイヨン商会」も1921年に設立され、クレヨンの製造を開始しました。設立後すぐに「桜クレイヨン商会」と改称されたようです。定着性があり簡便だが線描以外に適さない「クレヨン」と、微妙で柔らかい色調を表現できるが、粉状で定着性のない「パステル」の長所を併せ持つ『クレパス』を1925年に開発し、「かたい・夏用」と「やわらかい・冬用」の2種類で発売を開始しました。その後、改良され1928年に通年使える「ほんとの」クレパスを完成させました。その後は、このクレパスが学童用描画材のスタンダードとなりました。1950年には、水の量で透明水彩、不透明水彩両方の表現が可能な『マット水彩絵の具』が発売され小学校教材として現在も使われています。1969年 布に書いても滲みにくく、洗濯しても落ちにくい布・ビニール・革・金属などへの名前書きに適した油性マーカー『マイネーム』を開発、名前書きの定番商品となっています。1970年に社名をサクラクレパスと改称されました。1973年全部が芯の色鉛筆「クーピーペンシル」を発売。1982年には世界で初めて超微粒子顔料インキを搭載した水性インクサインペン『ピグマ』、1984年にはこれも世界で初めてとなる水性ゲルインキボールペン『ボールサイン』を相次いで発売しました。2017年には大人に「かく」喜びを届ける『SAKURA craft lab』が誕生し、高級感のある筆記具として話題を集めました。子どもの教育画材から大人の筆記具まで幅広く開発を続け、多くの方々に親しまれている「サクラクレパス」。創立100周年 おめでとうございます。更なる進化に期待しています。

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