官浪の文房具雑学~テプラ編~
今から26年前の1988年11月に、ファイル製造のトップメーカーであったキングジムから、ファイルのタイトルを誰でも美しく簡単に作れるラベルライター『テプラ』が誕生し、昨年25周年を迎えました。何故ファイル専門メーカーであるキングジムが、この電子機器を発売に至ったのでしょうか? それは、このテプラを開発するにあたり、ファイル製造のノウハウを生かせないか、プロジェクトチームを結成し、出たアイデアが「ファイルの背見出しのタイトル書きを何とかしたい」とのことでした。「テープ状のものに、文字を手軽に印刷できる製品」を基本コンセプトに、試行錯誤を繰り返し、約3年かけてこの「テプラTR55」が完成しました。このTR55は、国内初の漢字変換が可能なコンパクトなラベル製作機として爆発的ヒット商品となり、1992年シリーズ初のJIS配列キーボード入力方式の「TR66」を発売し、翌1993年には累計販売台数100万台を突破しました。1997年には、36mm幅のテープカートリッジが使用可能な「SR818」を発売。2002年にはパソコン接続専用モデル「SR3500P」が誕生しました。また、2005年に点字ラベルも作成できるユニバーサルモデル「SR6700D」、2010年にテプラPRO最上級モデル「SR950」を発売し、現在に至っています。2013年に累計販売台数800万台を突破し、今では事務所でのファイルのタイトル付けはもちろん、工場や建設現場での注意表示、商店、駅、病院、学校などでの案内表示、家庭ではお子様の持ち物の名前付け等、さまざまなシーンで活用されるようになりました。今年には、ダイアル式の初代「テプラ」TR55復刻モデルを発売し、人気を集めています。