官浪の文房具雑学~名刺ホルダー編~

ビジネスマンの必需品ともなっている「名刺」ですが、その起源は中国だと言われています。古代中国(唐の時代)訪問する際に、門前の箱に「刺」と呼ばれる姓名と身分を書いた札を投じ、取次を要請した習慣がその発祥とされています。日本で名刺が使われるようになったのは、江戸時代からです。明治以降、鹿鳴館時代からは社交界で盛んに使われるようになりました。さて、もらったままでは小さな紙片にすぎない名刺ですが、機能的に整理・保管すれば、貴重な情報源となりビジネスに生かせるとのことから、名刺を整理・保管するホルダーが各社から発売されるようになりました。昔はタテ型名刺が多かったので、3列1段のE型ホルダーが主でしたが、その後ヨコ型名刺が多くなり、ファイルとして保管する意味からもA4サイズの「名刺ホルダー」が多く使われるようになりました。また、大量の名刺を素早く機能的に収納でき、インデックスで検索も素早くできる「名刺整理箱」も登場しました。アメリカ生まれの名刺ホルダー「ローロデックス」は、回転式の名刺ホルダーで、探しやすく、取り外しも非常に楽で機能的ということで、欧米でヒット商品となりました。近年は、

パソコンやスマートフォンの普及により、名刺管理もアナログ管理からデジタル管理へと移行し、キングジムのデジタル名刺ホルダー「メックル」は、もらった名刺をすぐにスキャンし、片手でスムーズに検索することができます。また、大量の名刺を一気にデータ化するデジタル名刺ボックス「ビズレージ」は貯まった大量の名刺をセットするだけでスキャンから保存まで簡単にできます。紙の名刺管理では、いかに効率的に目的の名刺を見つけ出すことができるかが課題でしたが、デジタル管理では、会社名や業界別、氏名順、登録日などでも、検索が素早くできるようになりました。しかし、紙で管理する名刺ホルダーは、差し込むだけで簡単に保存ができるので、依然として売れ続けています。次世代では、どんな名刺管理方法が誕生するのでしょうか?

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