官浪の文房具雑学~筆箱編~

筆箱とは鉛筆、シャープペン、消しゴム、定規などを入れるもので、「筆入れ」や「ペンケース」とも称されます。この筆箱は、鉛筆とともに普及し、大正時代~昭和初期はセルロイド製やブリキ製のものが多く、昭和30年代にはプラスチック製の筆入れが主体でした。しかし、プラスチック製は耐久性に劣り、落としたり踏むと簡単に割れるという難点がありました。そこで誕生したのが、「象が踏んでも壊れない!」というインパクトのあるCMで大ヒットした『アーム筆入れ』。昭和30~40年代に小学生だった方々には、懐かしい文房具でしょうね。この「アーム筆入れ」は改良され現在も「NEWアーム筆入れ」として販売されています。昭和50年代になると、ビニール製のキャラクターがプリントされた箱型筆入れが流行になりました。大量の筆記具や文房具が仕切られて収納でき、50年代後半には10層近くまで細かく仕切られたものも登場しました。こういった多面性筆箱とともに「ダイヤルロック付き筆箱」もブームになりました。昭和50年代後半には、キャラクターやアイドルものの「カンペン」が大流行。小中学生の定番文具となりました。平成に入ると、多機能筆箱が登場し、開くと鉛筆が持ち上がり、消しゴムと鉛筆削りが飛び出すという、派手なアクション感覚のものが主流となり、何となくバブル期にぴったりの文具だったのかもしれませんね。最近は、シンプルで実用性の高いものが好まれています。筆箱は学生の必需品でしたが、社会人からも注目を集めたのが2006年に発売されたコクヨの「ネオクリッツ」です。立てるとペンスタンドになる構造でヒット商品になりました。また、2016年リヒトラブから発売の、シリコン素材のスタンドペンケース「プニラボ」は可愛いアニマル型で

人気を呼んでいます。

Pocket