官浪の文房具雑学~はさみ編~

事務作業や工作作業になくてはならない文房具のひとつである「はさみ」。はさみの原形は今から約3000年前、ギリシャで作られたといわれています。その頃はU字型の和ばさみの形だったのですが、現在のx字型のはさみは、ローマ時代に発明されたと思われています。日本では、明治時代にフランスから伝わったらしいです。その後はこのx字型や刃の形状、ハンドルの形状等は基本的に大きくは変わっていません。

「刃物のまち」といわれる岐阜県関市に本社工場を持つ、創業1933年の「長谷川刃物」では、オフィスで使う事務用はさみから、子供向けの工作はさみ・手芸・クラフト・園芸等のあらゆるはさみを製造しています。その多くは自社工場で製造され、職人の熟練した技術により、高品質を保っています。その中、話題のはさみである「カスタ」はカスタネット形状のはさみで、子供や握力の弱いお年寄りでも軽い力で切ることができ、リハビリテーションにも最適です。表面に記載のプラス㈱から発売の「フィットカットカーブ」は、新開発であるベルヌーイカーブ刃を採用し、カーブの形状によって対象物をしっかりとつかまえるのに最適な刃の角度(30°)をキープし、刃の根元から刃先まで滑らかな切れ味を実現することができ、大ヒット商品になりました。また、コクヨからはハイブリッドアーチ設計で、楽ラク切れるはさみ「エアロフィットサクサ」が発売されて、こちらもよく売れています。そして、今までのはさみの弱点であったクラフトテープなどを切った場合に刃に付着するべたつきを防止したフッ素加工コートのはさみも各社から発売されています。また、レイメイ藤井からは、ペン型の携帯用はさみ「ペンカット」を発売。出張や旅行時にちょっと切りたい時の必需品となっています。これから先、今までの常識を覆す新発想のどんな「はさみ」が誕生するのでしょうか?楽しみです。

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