官浪の文房具雑学~修正テープ編~

現代はパソコンでの書類作成が主流になっていますが、手書きやタイプライターで作成していた頃、打ち間違った場合の必需品だったのが修正液です。修正液は1951年(昭和26年)アメリカで発明されました。日本には1952年(昭和27年)に初めて「リキッドペーパー」が輸入されました。そして1970年(昭和45年)には丸十化成が国産発となる修正液「ミスノンNo.600」を開発し販売しました。また、ぺんてるからは1983年(昭和58年)に水性油性両用のボトル型修正液「万能タイプ」を発売した後は、ペン型修正液も誕生し細かい部分も修正できることで一気に普及しました。しかし、修正液は乾くのが遅い、修正後が凸凹で書き直しが難しい等の課題がありました。その欠点を解消する商品の開発に、メーカーの研究者は約4年間もの間、試行錯誤を繰り返したそうです。そこで思いついたのがドライタイプの白い膜状のものを転写する、という発想でした。そしてついに1989年に消しゴムメーカーのシードから、世界初となる修正テープ「ケシワード」が誕生しました。1991年にはワープロやパソコンの普及による横文字化に合わせたヨコ引きタイプ「ケシワードⅡ」も開発し、今や主流になっています。この頃から修正テープが新しい修正用品として注目されて、文具メーカー各社が参入してきました。1995年にはトンボ鉛筆から初のペンタイプ「モノホワイトテープPX」、2001年にはシードから「ケシワード ぴーも」を発売。ペンタイプはペンケースに入れてもかさばらない、ということで人気を集め、広く普及し、2003年にはペン型詰替タイプが発売され、ロングヒット商品として書類の修正に多く使われています。 i

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